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81歳の会長が社員に感謝を込め手品披露 丸一商事の滝澤善隆さんが60周年記念祝賀会で

祝賀会で手品を披露する滝澤さん

 松本市内田の滝澤善隆さん(81)が26日、市内で開かれた丸一商事(松本市今井)の60周年記念祝賀会で特技の手品を披露した。大学時代から親しみコンクールの受賞歴もある腕前だが、年齢を重ねて舞台から遠ざかっていて大勢の前に立つのは6、7年ぶり。それでも見事な腕前を披露して会場を沸かせた。

 滝澤さんは繊維製品販売を手掛ける丸一商事の会長を務めている。同市本庄1のホテルブエナビスタで開かれた祝賀会で、節目を飾り、社員への感謝の意味を込めて登壇した。20人余りを前に、たくさんの花を出したり、ハトを登場させたりした。そのたびに会場から驚きの声が上がった。
 手品クラブをつくって活動し、催しや保育園などで披露してきた。「手品は奇抜さが魅力」と語り、見る人を驚かせたり、楽しませたりするのが好きな滝澤さん。自宅の庭では妻の市子さんと一緒にたくさんの花々を育てていて、その庭造りでも柔軟な発想を生かしてきた。「ものの考え方は手品から学んだ」と振り返る。
 終演後は額に汗をにじませながら「練習不足。昔のようには手が利かない」と苦笑い。それでも社員らにとっては心和む時間になった。「ある程度喜んでもらえればいいかな」と穏やかな表情を見せていた。