政治・経済

安曇野市消防団の充実強化答申 市消防委員会 市が準中型免許取得支援へ

太田市長と懇談する(右から)寺畑委員長と小林職務代理

 安曇野市消防委員会(寺畑佳司委員長)は25日、市消防団の組織の充実強化に向け、車両総重量3.5トン以上の準中型自動車となる消防団車両の運転に必要な免許取得の支援などを盛り込んだ対策を市に答申した。普通自動車免許しかなく準中型を運転できない団員は32人で全団員の4%ほどだが、今後は増えることが想定される。太田寛市長は、免許取得の費用に対する補助金を令和6年度一般会計当初予算案に盛り込む考えを示した。

 寺畑委員長と小林誠職務代理が市役所を訪れ、太田市長に答申書を手渡した。令和4年7月に諮問を受け、その内容について審議した結果をまとめた。
 寺畑委員長は市消防団のポンプ車と可搬ポンプ車で準中型自動車は10台あり、車両更新によって令和10年度末には20台に増えるとの見通しを示した。また準中型運転免許の習得支援によって「新入団員勧誘のメリットにもなる」と呼び掛け、太田市長は「(補助の)要件を整備して進めていきたい」と応じた。
 市危機管理課によると、普通自動車の運転免許証を所持している団員が準中型自動車免許を所得するためには15万円ほどの費用が必要になる。松本地域の3市では、塩尻が補助制度を導入している。
 答申には現在の正副団長5人体制から3人体制への移行、各分団の隣接地域への火災出動、消防団員の家族に対する功労報償金の導入も盛り込んだ。ただ、これらは効果や状況を踏まえた上で慎重な検討が必要としている。