地域の話題

ジョーク交えて安全啓発 麻績村警察官駐在所長・平野哲男さんの広報人気

平野さんが駄じゃれを盛り込んで村民に好評な「広報ひじり」

 麻績村警察官駐在所長の警部補・平野哲男さん(62)が、赴任した令和4年4月から毎月発行している広報紙・広報ひじりが、「読んでいて面白い」と村民に人気だ。村の防犯や交通安全に触れる紙面の各所に、落語・漫才好きな平野さん得意のジョークや駄じゃれが盛り込まれ、親しみやすさにつながっているようだ。平野さんは「面白い」で深まる関心が地域の安全につながればと願っている。

 A4サイズで、村の協力で毎月全戸配布している。表面には地域の防犯・交通安全情報を、裏面は安曇野警察署が管内で注意喚起する情報を掲載する。構成は、冒頭でひな祭りやイノシシ出没など時節の話題に駄じゃれたっぷりに触れ、交通事故や詐欺事件など各事例につなげている。
 最新1月号の冒頭では、「昨年の漢字一文字」の「税」にちなみ「贅肉」や「皮肉」を交えた老夫婦の掛け合いジョークで始め、各項目に「災害に備えて、〝微蓄〟ではなく、〝備蓄〟に努めましょう」や「理由(竜)も無く、いたずらに110番しないように」などの駄じゃれを盛り込んでいる。
 県警で地域課や自動車パトロールなど住民の目線に近い業務を長年担ってきた平野さんは6年ほど前、前任地の山形村駐在所で「広報紙を一字一句読んでもらうには」と悩み、駄じゃれを入れ始めた。発行すると「面白い」「また読みたい」など住民から好評で、表現を磨いてきた。麻績村でも好評で、さらに発行者として名前も覚えてくれるようになったという。平野さんは「作っていて楽しく地域住民との心の距離も近づいた。『今後も楽しんでくだ〝しゃれ〟』だね」と笑う。