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警察犬 2頭デビュー 木曽署委嘱 アリーとルぺ 110番の日啓発で初仕事 大桑小で交流も

山口伸彦署長(中央)から嘱託書を受け取ったアリーと宮田さん(左)、ルペと理沙さん

 木曽警察署は10日、行方不明者の捜索などに民間から協力する「嘱託警察犬」の嘱託書交付式を開いた。長野オールドッグ訓練センター(木曽町福島)の親子2人が育成する2頭が、今年1年の任期で活動する。「110番の日」でもある同日、2頭は早速初仕事として大桑村の大桑小学校を訪れ、児童と一緒に適正利用の啓発をした。

 同センターの訓練士・宮田和久さん(59)が指導するラブラドルレトリバーの雌「ノルブリンカ アーリー・サマー」(愛称・アリー)と、宮田さんの長女の理沙さん(34)が指導するジャーマンシェパードの雌「アーサ・オブ・カントリー・ファーム」(愛称・ルペ)が、ともに初めて嘱託を受けた。
 主に同署管内で活動し、要請があれば伊那地域などにも出動する。5歳のアリーは陽気で明るい性格といい、宮田さんは「何事もないことを願いつつ、必要なときにいつでも対応できるよう訓練したい」と話した。ルペは1歳で、理沙さんは「子供っぽさはあるが作業欲も強い。現場でしっかり動けるように練習を重ねる」と力を込めた。
 式後に大桑小(113人)に移動し、全校児童の前で足跡のにおいをたどる足跡追及など日頃の訓練の様子を実演した。地域で防犯の先導役となる「わが家のセーフティーリーダー」に木曽署などから委嘱されている6年生23人と啓発活動も行い、一緒に近くの野尻宿を回り、6年生がイラストを添えた110番適正利用の啓発チラシを住民に配った。
 原田佳穂さん(12)は「警察犬を見るのは初めて。賢いなと驚いた」と話し、一緒に地域を回ったことで「110番を正しく使ってもらえたら」と願った。

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