地域の話題

山形・唐沢川源流で寒晒しそば

雪が舞う中、唐沢川源流域でソバを浸水させた会メンバーや村職員

 山形村の20~40代の若手そば職人や生産者8人でつくる「日本一のそばの里を創る会」(上條哲夫代表)が10日、村内の唐沢そば集落を流れる唐沢川の源流で寒晒しそばの浸水作業を行った。玄ソバ(約270キロ)を厳冬期の冷たい川に約1カ月間さらした後、天日でゆっくりと乾燥させ、6月から村内のそば店で提供する予定だ。古くからそばの里として歴史を重ねる村を、特色あるそばで一層盛り上げようと4年前から取り組む。ファンも増えつつあり、メンバーが今年の出来に期待を膨らませた。

 同会から塙和貴副代表、神通川賢一さん、上條貴仁さん、根橋洸太朗さん、林龍斗さん、林覇斗さんの6人が参加、村企画振興課の職員2人も作業を手伝った。水温は3度以下と冷たく、雪も舞う寒さの中での作業だったが、メンバーは「いい感じに浸かった。ソバが喜んでいる感じ」などと笑い合った。
 昨年は取り組み当初より上流域で浸水させたことや、気象条件に恵まれたことで良質な出来になった。その経験から、浸水場所は昨年と同じとした。ソバは、村内の遊休地などで栽培した品種・信濃一号を活用している。2月7日に川から引き上げて3週間ほど天日で乾燥させる。厳しい環境にさらすことで甘みやうまみが凝縮する。
 塙副代表は「毎年寒晒しそばを楽しみにしてくれている人がいて定着しつつある。仲間と思いを一つに、村の名物として成長させていきたい」と話した。
 今年は村が開村150周年を迎えることから、そばを通じた村の活性化企画も検討中だ。

連載・特集

もっと見る