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「松本市炊き出し隊みらい」出発 能登地震で被災の七尾や珠洲で活動へ

トラックに物資を満載し、現地に向かうメンバー

 全国各地の被災地で炊き出し活動をしている「松本市炊き出し隊みらい」は9日、1日に発生した最大震度7の能登半島地震の被災地で活動するため、松本市を出発した。メンバー5人がトラックなど3台の車に乗って、活動拠点とする石川県七尾市に向かった。

 代表の浅田修吉さん(65)をはじめ、茅野俊幸さん(57)、川久保文良さん(49)、等々力将さん(40)、浅川景司さん(45)の5人が食材や調理器具のほか、衣料品や衛生用品などの支援物資を車に載せて出発した。
 10日以降、現地の状況を見ながら、七尾市や珠洲市の避難所でおでんやうどん計1000食ほどを提供する予定だ。支援物資は七尾市の寺院から現地の要望を聞いて必要なものを選び出し、中南信地域の曹洞宗寺院の婦人会や、松本ゾンタクラブ、松本市内の少年サッカースクールから募った。
 能登半島地震は冬の多雪地帯で発生した。平成7(1995)年の阪神大震災以来、数々の被災地に赴いた浅田さんも、支援は「天気との勝負」と話す。スペアタイヤやタイヤチェーン、予備の燃料など万全の備えを整え、細心の注意を払って現地入りする。
 浅田さんは「被災者のニーズに合った食事を提供し、国や自治体の支援のはざまを埋める役割を果たしたい」と力を込めた。