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能登地震被災地・羽咋市で給水支援 松本市職員3人が帰還 住民に不安と疲れ

羽咋市での応援給水活動の様子(3日、松本市提供)

 能登半島地震の被災地に派遣され、2日間給水活動を支援した松本市上水道課の職員3人が5日、活動を終えて市役所に戻った。嵯峨宏一副市長に活動を報告し、ねぎらいを受けた。

 日本水道協会中部地方支部の災害時相互応援協定に基づく派遣要請により、同課建設担当係長の上村文弘さん(40)、主査の中村正彦さん(49)、主任の伴在健太さん(55)が、断水の発生した石川県羽咋市で活動した。
 3人は避難所となった小学校を拠点に、容量1000リットルの給水タンクを使って補水と給水を繰り返しながら1日2000人弱の需要に対応。松本市の給水車を見て会釈をする被災者もいて、身の引き締まる思いだったという。
 上村さんは、建物の倒壊などは見られなかったとしつつも「今までの生活が一変し、いつになれば水道が使えるのかという不安のせいか、現地の人たちは疲れた様子だった」と話し、一日も早い復旧を願った。応援給水は、県企業局と長野市に引き継がれる。
 市は4日、本庁舎の市民相談課と行政管理課に日本赤十字社の義援金窓口を設置し、受け付けを始めた。8日からは被災建築物応急危険度判定士の認定を受けた市職員2人のチームが、3~4日ごとに交代しながら23日まで被災地で建物の危険度判定を行う。