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雪のプレゼント 木曽から愛知へ 三岳⇨みよし 100㌔運ぶ 水の縁 実現願い雪待つ

 木曽町は今冬、友好都市として交流のある木曽川下流域の愛知県みよし市に雪をプレゼントする計画を練っている。初めての試みで、雪がめったに積もらない下流域の子供たちに喜んでもらい、さらに実りある末永い交流につなげたい考えだ。暖冬の昨今にあって木曽にもまだ送り届けるだけのたくさんの雪は積もっていないが、双方の関係者はせっかくの計画が実現することを願っている。

 計画だと、平成17(2005)年の合併以前から友好関係にあった三岳地域の雪を届ける。御嶽山麓に降った雪を大型ダンプカー2台に積み込み、日が昇らないうちに南西に約100㌔離れたみよし市に運ぶ。詳細は未定だが、みよし市内の保育園や幼稚園に雪を運び込み、滑り台などを造って子供たちに遊んでもらう方向で考えている。
 両市町の交流は、昭和33(1958)年に愛知用水の水がめとなっている牧尾ダム(木曽町三岳・王滝村)が建設された際、旧三岳村の水没した集落の一部住民が旧三好町に移住したのが始まりだ。子ども会や区長会など住民レベルで交流を深め、同58年に両町村が友好提携を調印。平成の大合併でそれぞれ木曽町、みよし市になっても交流は続き、平成23年に両市町はあらためて友好提携を結んだ。
 町によると、令和4年、原久仁男町長がスキー場誘客のトップセールスの一環で小学生向けの招待券をみよし市に届けた際、小山祐市長から今回の試みについて打診された。町は快諾し、今回の事業につながった。

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 みよし市 愛知県中央部にあり、名古屋市や豊田市のベッドタウンとして住宅地開発が進み、人口は約6万人。面積は32・19平方㌔。東名高速道路のインターチェンジがあり、自動車関連の企業が多く立地する。カヌーが盛ん。アートのまちとして彫刻が市街地に多くある。