2024.1.5 みすず野
初詣は、三が日の最後の日に、隣町の神社へ出かけた。大みそかから元日にかけて、役員をしている寺で二年参りに訪れる参拝者を迎え、2日はその片付け。珍しく疲れてしまって、家から出なかった。神前に向かって歩きながら、何を願おうかと考えた◆できることなら、大みそかに時計を戻して、別の新年が訪れるようにしてもらおうという思いがよぎった。そうすれば、能登の大地震もなく、羽田空港の航空機事故も起きない。何もなかったように穏やかな新年がやってきて、おめでとうという言葉をためらいなく言えたはずだ◆拝殿の前で手を合わせて目をつむっている人たちも、そんな願いを伝えているかのように見えた。社務所で縁起物を売る人の声は小さく、境内は参拝者の数に比べて不思議なほど静かだった◆あす6日は二十四節気の小寒。寒の入りだ。本格的な寒さがやってくるとされる。その空の下、被災した人たちは避難所で過ごしている。水や食料をはじめ、何もかもが足りないと伝えられる。寒さに耐え、空腹を我慢しなければならないようではいけない。陸路が困難なら空から。あらゆる手段で対応してほしい。