連載・特集

2024.1.11 みすず野

 先日の夜、地区の自主防災会幹部会が開かれた。昨年夏に行った訓練の意見集約を踏まえて、来年度の活動を考えた。コロナ禍で訓練は4年ぶり。前回までの訓練経験者が少なく、内容を再構築するために踏み出す一歩のような位置づけになった◆夏の訓練は東南海沖地震発生を想定し、地区住民の避難と、施設、救護、総務など防災会各部の初動訓練、防災備品の点検などをした。これまで、複数回の会議では、この反省と次回への課題や取り組みなどを話し合ってきた◆能登半島地震後、初の会議で、出席者は震災を踏まえ、この地区の災害対応をどうすればいいのか、今後の活動へさまざまな意見を述べた。前提はこの地区も災害に遭う、ということ。震災後の現地の状況が連日報道される中で、これまでの会議から一歩踏み込んだ声が多く聞かれた◆小さな地区で、昼間はほとんど高齢者だけ。避難誘導しようにもできる人がいない。避難所になる公民館まで歩けないという高齢者もいた。そこも地区の全員を収容できるわけではない。さらに、ここが孤立した場合はどうするのか。今回の震災対応を見るにつけ不安が募るばかりだ。