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終戦願う歌声高らか ウクライナ国立フィル 塩尻で市民と「第九」共演

ウクライナの交響楽団と共演し「歓喜の歌」を歌う合唱団員

 塩尻市のレザンホールで24日、ウクライナ国立フィルハーモニー交響楽団と、市民公募の「レザン『第九』合唱団」がベートーベンの交響曲第9番(合唱付き)で共演した。ウクライナでロシアの軍事侵攻が続く中、合唱団の約130人が平和への願いを込め「歓喜の歌」を高らかに歌った。共演は令和元年以来4年ぶり。

 一流の演奏家が奏でる楽器の調べと、ソリスト4人の美しい歌声に合わせ、合唱団員らはドイツ語の歌詞を情感込めて歌った。演奏終了後、約800人の聴衆から惜しみない拍手が送られた。
 指揮者のアントニー・ケドロヴスキーさんは、合唱団のサポートに感謝し「音楽が私たちの精神を変え、人類をより良い方向に変えると信じている」と話した。合唱に参加した百瀬美鈴さん(67)=塩尻市木曽平沢=は「一緒に舞台に立つことができて胸がいっぱい。戦争が終結し、人々が仲良く暮らせる世界になってほしい」と願っていた。

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