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朝日村産の美山錦で日本酒 「鉢盛山」25日発売

日本酒「鉢盛山」をPRするプロジェクトの小林会長、醸造を担当した熊谷社長、村観光協会の植村茂生会長(右から)

 朝日村で栽培した酒米・美山錦で醸造した日本酒「鉢盛山」が完成し、村内や近隣のコンビニ、商店などで25日に販売が始まる。村観光協会や住民有志が今春、地場産品を生かした特産品開発プロジェクトをつくって米作りから取り組み、村の清流と自然に育まれた爽やかな味わいに仕上がった。来年度は酒米の栽培面積を増やす予定で、村の特色ある商品として定着を目指す。

 鎖川沿いの田んぼ(小野沢)21アールで育てた玄米約1200キロを精米歩合60%に磨き、約1500リットルを限定醸造した。無ろ過の純米吟醸生酒で、穏やかな香りと軽快な酸味、のどごしの切れの良さが特徴だ。生酒ならではのフレッシュ感も味わえる。塩尻市洗馬の美寿々酒造が醸造した。
 名前は日本三百名山で地域の人に親しまれる村内の鉢盛山(2447メートル)に由来する。山並みを思わせるラベルの筆文字は、村内の書家が担当した。四合瓶(720ミリリットル)を1580円、一升瓶(1800ミリリットル)を2980円で販売する。
 プロジェクトには松本・木曽地域の約20人が参加。21日夜にメンバーが試飲し、味を確かめた。小林良樹会長(75)は「酒米作りには気をもんだ」と振り返り「香りが良く、食事にも合いそう。皆さんに喜んでもらえる商品になれば」と期待する。
 プロジェクトアドバイザーとして携わる美寿々酒造の熊谷直二社長(68)は「村産酒米は、温暖化で心配された割れなどが比較的少なく、粒ぞろいだった。来年は新たな商品も展開できればおもしろい」と話した。来年度は本年度の約3倍の約60アールで酒米を育てる計画で、販売量も増やす。
 23日午後6時から、村中央公民館でお披露目会が行われる。
 取扱店は村内の吉平酒店、コンビニ(ファミリーマート信州朝日村店)、みよしや、塩尻市のリカーハウスながはら、美寿々酒造。問い合わせは村観光協会(電話0263・87・1935)へ。

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