政治・経済

業況DI3期ぶり悪化 日銀短観

 日本銀行松本支店は13日、全国企業短期経済観測調査(短観)の県内分を発表した。全産業の業況判断DIは前回調査から2ポイント悪化して3だった。悪化は3期ぶり。製造業は海外景気の回復鈍化、非製造業はエネルギー価格や人件費などが上昇した影響を受けた。

 業況判断DIは良いとした企業の割合から悪いとした企業の割合を引いて算出している。製造業全体のDIは前回調査から2ポイント悪化してマイナス3。個別業種では、自動車メーカーの生産が回復し、関連する輸送用機械や金属製品といった業種が改善した。一方、海外景気の回復鈍化で設備投資を抑制する動きを受けて、生産用機械は前回調査から14ポイント悪化してマイナス7となった。
 非製造業全体のDIは前回調査から2ポイント悪化して10に。コロナ禍からの回復で宿泊・飲食サービスは堅調なものの、コスト上昇などの影響で、小売は前回調査から14ポイント悪化して0、建設も3ポイント悪化して8となった。
 3カ月後の全産業の先行き判断DIは今回調査から5ポイント悪化してマイナス2となっている。会見した山本格支店長は「(コスト上昇に対する)価格転嫁の状況、来年に向けた企業の賃上げスタンスに注目している」と述べた。