政治・経済

塩尻市斎場、令和15年めどに更新

施設更新の検討が必要となる市斎場

 建設から44年が経過し、老朽化している塩尻市斎場(塩尻町)について、市は12日、市議会12月定例会の一般質問への答弁で、経費面や機械設備の状況などを踏まえると、令和15年ころに更新するのが適切だとの見通しを示した。敷地が狭く現地建て替えが難しいことから、用地選定や財源確保が今後の課題になる。

 一般質問で山﨑油美子氏が市斎場の施設整備の見通しを尋ねたのに対し、百瀬一典市民生活事業部長が説明した。
 市斎場は市内唯一の火葬場として稼働している。昨年度実施した長寿命化計画の策定調査を基に算定すると、機械設備などの修繕費用として今後、毎年1000万~2000万円がかかる見通しだ。
 最重要設備で3基ある火葬炉は平成16(2004)年に入れ替えた。内部は設計が古いれんが構造で、改修する職人の確保や緊急時の対応が難しい。
 百瀬部長は「人生の最期に利用する施設」とし「建て替えの方向や施設規模について、なるべく早い時期に基本構想の策定を検討する」と答えた。市は遅くとも7年度に、更新に向けた基本構想の策定に着手する必要があると見ている。
 市斎場は、火葬棟と待合棟から成る鉄筋コンクリート造り一部2階建て延べ約552平方メートル。敷地面積は約4900平方メートル。昭和54(1979)年10月末に完成した。
 市生活環境課によると、本年度の市斎場での火葬件数は11月末時点で581件。昨年度は939件(市民789人、市民以外150人)で増加傾向にある。市がピークと見ている22年には1100人~1200人が利用する見通しだ。