教育・子育て

梓川小5年3組製作の地域映画お披露目 郷愁誘う映像に高齢者ら涙も

完成した映画を目を輝かせて見る児童と住民たち

 松本市の梓川小学校5年3組(37人)は12日、児童たちが総合的な学習の時間で4月から製作に取り組んできた地域映画の完成上映会を同校体育館で開いた。市民団体・まつもとフィルムコモンズの協力で、児童たちが地域の家庭に眠っていた8ミリフィルムを集め、効果音や音楽作り、編集作業まで携わった作品で、昔の暮らしや風景がよみがえった。

 計5時間16分に及ぶ28本の8ミリフィルムからデジタル化して編集した25分の作品で、児童たちが提供者にインタビューしたり、効果音を作ったりしている様子も映し出された。モノクロやカラーでよみがえった冠婚葬祭や祭り、家庭で遊ぶ子供たちの姿と、児童が歌う校歌が郷愁を誘い、フィルムを提供した高齢者は目をうるませて見入った。
 まつもとフィルムコモンズの三好大輔監督(51)=松本市清水1=は「大事な記録を先の人たちに伝えるために、みんなで力を合わせて映画を作ることができた。いろんな人に見てほしい」と児童の努力をたたえた。
 フィルムを提供した高齢者は次々と感謝の言葉を口にした。孫に言われて家の中を探して見つけたという女性(67)は「大事な思い出が残っていてよかった」と涙ぐんだ。児童の鈴木心愛さん(11)は「大変だったけれど面白かった。昔がたくさん詰まった映画ができてよかった」と話していた。
 児童たちの取り組みの様子は、まつもとフィルムコモンズが現在製作を進めている松本市の地域映画「まつもと日和」第2弾の一部にも使われる。

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