政治・経済

安曇野市観光協会シェアサイクル 本年度は利用台数微増

 観光誘客を主目的に電動アシスト付き自転車を貸し出している安曇野市観光協会のシェアサイクル事業が11月末で本年度の実施期間を終えた。6年目の本年度は4月から8カ月間で行い、延べ利用台数は3215台で前年度より1・0%の微増となった。利用金額の合計は、1回当たりの平均利用時間が伸びたことから前年より15・1%増えた。台数・金額とも過去最高を更新した。

 延べ利用台数を月別でみると、7月と9月、10月が前年度の同月を大きく上回った。天候に恵まれたことに加え、秋の残暑で自転車に乗りやすい環境だったことも要因とみられる。一方、天候が悪かった6月と、残暑から一転して冷え込んだ11月は前年度の同月を大きく下回る結果となった。
 市内と松川村にある18カ所のポート(駐輪場)に自転車計50台を配置してスタートした。8月には9台を増やして貸し出しと返却を行ってきた。1回の平均利用時間は1時間15分~1時間30分ほどで、前年度より15分ほど長くなった。
 穂高神社の式年遷宮や諏訪の御柱祭など県内で大型観光イベントが多かった昨年度を上回ったことについて、市観光協会は新型コロナウイルスの感染症法上の分類引き下げによって「心置きなく旅行できる環境になったのでは」と分析している。全国的にシェアサイクルを導入する自治体が増え、身近になっていることも一因とする。地元利用も進んできているとみる。
 同協会の担当者は、宿泊施設や観光施設、サイクリングオアシスに登録している店舗などの協力に感謝しつつ、「自転車でお店などを回れば景色も見られる。利用者にもっと楽しんでもらえる企画を考えていきたい」と来年を見据えた。