政治・経済

ふるさと納税で脳ドック 松本市が初の医療関係返礼品 「健康寿命延伸都市」売りに

脳ドックが紹介されている、ふるさと納税のサイト

 松本市のふるさと納税の返礼品に先月、医療関係として初めて「脳ドック」が加わった。自治体間の過度な返礼品競争を防ぐため国がルールを厳格化している中で新たに選ばれた理由は、市が「健康寿命延伸都市」だからという。松本ブランドとしてのイメージはいまだ健在だ。

 返礼品に加わったのは、一之瀬脳神経外科病院(島立)の脳ドックで「動脈硬化予防」「簡易」など4メニュー。寄付額はそれぞれ8万5000円~15万円となっている。同病院が今年始めた「無痛MRI乳がん検診」も近く加わる。一之瀬峻輔理事長(37)は「脳疾患も乳がんも早期発見が大切。寄付していただいた皆さまに健康の輪を広げ市のPRにも貢献したい」とする。ふるさと納税を扱うサイトでは「"健康寿命延伸都市"松本市で受ける脳ドック」と紹介されている。
 ふるさと納税は、本来自分が住んでいる自治体に納める税金を任意の自治体に寄付した場合に、住民税や所得税が控除される仕組み。寄付した自治体からお礼の品として特産品などの返礼品がもらえる。
 ふるさと納税に力を入れる市は3年度下半期から返礼品を順次拡充しており、今年12月4日時点で424品目に上る。本年度4~11月の寄付総額(速報値)は1億7837万円。ルール厳格化前の駆け込み需要があった9月は8611万円で昨年9月の1896万円の4・5倍に上った。