地域の話題

犬・猫飼育マナー守ろう リード着用、ふん片付け... 松本市保健所が啓発に力

ペットの散歩マナーの順守を呼び掛ける看板とチラシ

 松本市保健所はこのほど、昨年度に市民から寄せられた犬と猫に関する苦情や相談の件数をまとめた。犬に関する苦情は97件で、うち、かまれたとの苦情が17件あった。猫の苦情は124件で、ふん尿処理が46件で最も多く、飼育不良や多頭飼育の苦情も28件あった。市は本年度に策定した「動物愛護管理に関する基本方針」に沿って、飼い主などに指導していく。

 犬に関する苦情のうち、実際にかまれた事故として確認されたのは8件だった。飼い主のリードの使い方が不十分だったり、リードを未装着だったりしたのが5件で、犬のいる家に訪問した人がかまれたのが3件あった。相談に関しては犬が97件、猫が226件で、最も多いのは飼い犬や飼い猫の行方不明に関する内容だった。
 市内の犬の登録数は4年度が1万761匹で、10年前の平成25(2013)年度に比べて1600匹ほど減った。狂犬病予防注射の接種率は25年度が93・4%だったが、昨年度は83・1%に下がった。
 まとめは、27日に開かれた市動物愛護管理推進懇談会で報告された。委員からは「昔と違い犬や猫の飼い方が大きく変化していることをもっとPRするべき」や「飼い方のレベルアップが大事になる」などの意見が上がった。
 市保健所はペットの散歩やふん尿の処理のルールを記したチラシや看板を作成し、市民への周知に力を入れている。塚田昌大所長は「人と動物が共生できる社会に向けて、正しい動物の飼い方などの普及啓発をしていく」と話している。