遺骨の形変えて手元に 塩尻の今井石材工業「想い玉」開発

塩尻市大門二番町の石材店・今井石材工業(今井高行社長)は今秋、手元供養の新しい形として「想い玉」を開発し、製作する事業を始めた。家族やペットの遺骨を粉にし、陶磁器製の丸い玉の内側にゆう薬成分(ガラス質)として定着させる。和洋の室内になじむシンプルなデザインとした。
故郷から離れ、県外や海外などで暮らす人も多いため、「故人や家族同然だったペットを、いつでも身近に感じられるようにしたい」と考えた。今井社長は陶芸にも励んでおり、牛の骨を焼いた骨灰を使うボーンチャイナ(骨灰磁器)から「想い玉」を思い付いた。
直径は6センチで、飾ったり持ち歩いたりしやすい。角がなく受け入れやすい玉型を選んだ。
遺骨は4~5グラムを使い、直接手で触れる外側でなく内側に定着させる。外観は単色のほかマーブル模様などにもできる。市の新規ビジネスモデルチャレンジ支援事業補助金を受けて取り組んだ。特許を出願している。今井社長は「最近は墓じまいをする人も増えている。少量のお骨を玉にして残し、傍らでいつも感じ取ることができる」と話している。
1個5万2800円(税込み)。桐製の箱が付く。問い合わせは今井石材工業(電話0120・142・006)へ。