地域の話題

県境越え犯人 逃がさない 長野・木曽署 岐阜・中津川署 合同訓練 初動対応を確認 

訓練で抵抗する犯人役を制圧する署員たち。仲間役(後ろ)にも同時に対応に当たった(岐阜県中津川市)

 木曽警察署と岐阜県の中津川警察署は24日、犯罪発生時の初動対応訓練を合同で実施した。木曽郡内で事件を起こした容疑者が中津川市に逃走する想定で行い、県をまたいでの迅速な情報共有や連携した捜査につなげられるよう計20人が動きを確認した。

 郡内で空き巣が発生し、刃物を持った疑いのある容疑者の男が電車を使って逃げたと想定した。木曽署は男を追跡するとともに中津川署へ連絡。両署員が対応に当たった。
 市内の駅で下車し、仲間の女の車で逃げた男を、市内の公園駐車場で確保した。付近で警戒などをしていた両署員計6人が駆けつけ、抵抗する男女を刺股などで動きを封じ、取り押さえた。
 両署は年に1回ほど合同訓練をしており、新型コロナウイルスの影響で久しぶりに実施した。木曽署の川久保富弘地域・交通課地域担当課長代理は「県をまたぐと情報共有に難しさが加わる。だからこそ訓練での確認が大事」と話した。中津川署の大庭新悟・地域課長は「迅速な対応が犯人確保に重要。訓練を生かし実際の動きにつなげる」と力を込めた。