地域の話題

安曇野の未来 中学生提案 地域課題を市長らと議論 

教育について聞く中学生

 安曇野市内の中学生が地域課題の解決に向けて市に考えを伝える「中学生議会」が23日、市役所の議場で開かれた。明科、豊科南、穂高西、豊科北の4校の3年生11人が議員となり、防災・減災の取り組み、平和教育の推進、環境問題解決に向けた活動などの考えを市にぶつけ、新たな施策を提案した。

 最初に登壇した明科中の瀧澤健斗さん(15)と宮下侑來さん(15)、堀内蒼太さん(15)は防災・減災について質問した。同校3年生へのアンケートで、防災情報を発信している市メール配信サービスを「知っている」との回答は1割にとどまったことを説明し、祭りや駅、学校など人の集まる場所に周知のためのポスターを張るよう求めた。
 豊科南中の髙木オセアンヌさん(15)と熊谷結愛さん(15)は、新型コロナウイルスで薄れてしまった学校と地域との交流を増やす提案をした。熊谷さんは「教育長たちから知らなかった施策を教えてもらえ、いい機会になった。これからも地域がいい方向に向かえるような意見を発信したい」と話していた。
 太田寛市長は「中学生議会をきっかけとして、学校の仲間とこれからの市のことを大いに語り合ってください。全国や世界に自慢できる、さらに素晴らしい安曇野へと育ててもらいたい」と呼び掛けた。
 若い感性を市政に生かしていこうと平成25(2013)年度に始まった。市教育委員会が市内の中学校7校に参加希望を取り、そのうち4校が応募した。