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「朝日小唄」で健康体操 民謡の振り付けを基に考案

朝日小唄に乗せた体操で体を動かす人たち

 朝日村は、村の自然や住民の暮らしぶりを歌った伝統の民謡「朝日小唄」に乗せた体操を新たに作り、村民の健康づくりに活用している。地域の人が親しみやすい音楽で体を動かす機会が増えるよう工夫した。村自主放送チャンネルで毎日午前9時からテレビ放映し、シニア向けの地域サロンなどの集いで紹介。17日に村中央公民館で行われた「オレンジカフェ&シニアランチ」でも取り入れ、参加者が楽しく体を動かした。

 民謡らしい振り付けを取り入れ、健康運動実践指導者・田中理恵さん=塩尻市=が考案、小唄の一部1~4首に乗せ約6分間の体操にまとめた。座っても立ってもでき、上半身から下半身まで幅広く動かせる。体の状態や希望する運動強度に合わせてできるよう「ゆっくり」と「ちょい早」の2バージョンがある。
 オレンジカフェでは歌詞を口ずさんで実践する人もいて、田中さんは「体を動かすこと、歌うことを同時にやると心肺機能が高まる」とアドバイスした。
 小唄はかつて結婚式などの祝い事で踊られ、現在は村の夏祭りで親しまれる。体験した古見の女性(82)は「懐かしくてよかった。気持ちよくできた」と喜び、針尾の筒井久江さん(86)は「若くなった気分。家でもやってみたい」と話した。
 村地域包括支援センターの保健師・上条真紀さんは「体をほぐしたり一日の気持ちを高めたりする体操として、ぜひやってもらえたら」と願っている。村内の福祉施設や小学校には体操を収録したDVDを配布しており、村の出前講座も行っている。