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林鉄保存車両塗り直し 上松町観光協会 寝覚の2台 来月まで作業

車両「№99」の塗装をはがす作業(16日)

 上松町観光協会は12月まで、町内の景勝地・寝覚の床近くの「寝覚の床美術公園」に保存されている森林鉄道車両2台の塗装作業を進めている。町内に残る森林鉄道車両の保存・活用を進める「木曽森林鉄道再生事業」の2年目で、愛好家らが塗り重ねられた塗装をはがし、クリーム色地にえんじ色のラインを引いた模様へ塗り直す作業に取り組んでいる。

 本年度は昭和50年代まで現役だった「№99」「№120」を塗り直す。町観光協会によると、「№99」は自重や馬力が小さかったため、主に客車のけん引や車両の入れ替えなどで活躍した。「№120」は除雪専門の車両として現役中に活躍。森林鉄道の廃止後は赤沢自然休養林内で客車を引っ張ったこともある。
 作業が4回目となった16日、10人ほどが車両の部品ごとに塗装やさびをはがした。岐阜県中津川市の会社員・丸山茂樹さん(56)は「森林鉄道が好きなので、何か役に立ちたいと駆けつけた」と熱心に取り組んでいた。町観光協会は「森林鉄道が当時走っていたゆかりある場所での展示を含め、今後の活用を考えたい」と話している。
 作業は22、23、25、26日と12月2、3日に行われ、参加者を募集している。午前10時~午後3時で参加無料。天候によっては中止となる場合がある。問い合わせは町観光協会(電話0264・52・1133)へ。