教育・子育て

鉢盛中PTA組織改革 専門部廃止方針

PTAの会合で来年度からの改革案を説明する春日会長

 松本市、山形村、朝日村の3市村で構成する組合立鉢盛中学校(朝日村)のPTAが、組織や活動内容の改革を進めている。役員選出の難しさやPTA事業への参加者減少が課題で、来年度から四つの専門部を廃止してスリム化し、役員数を大幅に減らす方針だ。主催事業も見直しながら携わる人の負担を減らし、子供たちの安心安全や豊かな学びの場をつくる持続可能な活動を目指す。

 10月に全家庭へ改革案を文書で通知し、今月中にも書面で加入者の意向をまとめる。このほど開いたPTAの会合で内容を説明した春日仁会長は「解散は簡単だが、子供のための活動や学校を盛り上げる大事な役割を担う組織。3市村のまとまりを持った学校づくりのためにもまずは持続可能な形にしていこうと検討してきた」とした。安保裕美副会長は「共働き家庭も増えている。時代に合った形で継続できれば」と話す。今後はPTAを構成する保護者、教職員に限らず地域住民にも活動への協力を募る。
 現在は本部に加え生活指導、教養、施設厚生、学年の四つの専門部があり、各専門部で正副部長を含め13~16人の部員がいる。部の廃止により計約60人分の役を減らせる。3地区の支部長、学級長が担う仕事の軽減も図る。
 PTA事業は一つ一つ見直し、回収日を決めて実施してきた資源物回収は学校敷地内に回収箱を設置して行う方法を構想する。地区役員と地域の代表らが集う地区懇談会や、正副会長の式典への来賓参加は廃止する方針だ。
 同校は全校生徒約420人で本年度はほぼ全世帯にあたる383世帯が加入している。中川満英校長は「『協力したいが負担が大きい』といった声が寄せられてきた」とし「協力しやすい体制や在り方を皆さんと考えていければ」と話す。