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警官不在でも交番での応対可能に 松本署と3交番でネットワークカメラの運用開始

東部交番の入り口に設置されたマイクとカメラ

 県警地域課は今月、松本署管内3カ所の交番で交番ネットワークカメラの運用を始めた。交番内に設置されたカメラやマイクを通じて警察署と結び、不在時の対応や安全対策、効率的な業務に役立てる。

 交番の風除室と事務室にそれぞれカメラ、マイク、スピーカーを設置し、専用回線で警察署や他の交番とつなぐ。カメラ内にはAI(人工知能)が搭載されており、交番勤務員が不在の時に大声や衝撃音などを感知すると、自動的に署に通知し、署員が対応にあたる。勤務員が判断できない専門的な対応が必要になった場合にも、来訪者がカメラやスピーカーに向かって話しかけることで、専門知識のある署員による対応ができる。
 東部交番(松本市清水1)と松本駅前交番(同市深志1)、空港北交番(同市神林)で1日に運用が始まった。年末までに塩尻署管内の塩尻駅前交番(塩尻市大門八番町)、広丘交番(同市広丘野村)など、県内5警察署の36交番に順次運用を広げる。
 令和7年度までの3年間で総額約1億4200万円をかけて県内全ての交番への設置を予定する。本年度の予算約4500万円の半分は国のデジタル田園都市国家構想交付金を活用する。
 県警地域課の小林初雄理事官は「迅速確実な対応で、これまで以上に県民に頼られる交番にしたい」と話していた。