教育・子育て

保育でもキャッシュレス決済 塩尻市が保育園に端末

日の出保育園併設の病後児保育室に置かれた決済端末

 塩尻市は1日、保育園に入っていない児童を一時的に預かる「デイ保育」や、家庭で世話ができない病気回復期の子をみる「病後児保育」の利用料支払いについて、公立園でのキャッシュレス決済を可能にした。現金を持ち合わせていなくてもスマートフォンがあれば支払えるようになり、子育て世代の親たちの需要を見込む。

 市がデイ保育を実施する日の出、吉田ひまわり、広丘野村の市内3園に決済端末が導入された。日の出は、9月に完成した増築棟にデイ保育室、新設の病後児保育室があるため端末も2台ある。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など二十数種類に対応している。
 初日は日の出のデイ保育を利用した20~30代の母親2人が、いずれも利用した。「小銭を準備するのが大変」という保護者に喜ばれたという。園側も事務の負担軽減につながる。
 市こども課によると、市内デイ保育利用者は昨年度実績で月平均延べ120人。市デジタル戦略課は、「世代的にも(支払い方法が)はまる」として、保育園関連のキャッシュレス決済の利用割合は、市民交流センター・えんぱーく(取り扱い全体の24.1%、9月末時点)と同等か、それ以上になるとみている。
 公共施設への決済端末導入は1月に始まった。本年度は10月に市の広丘支所と吉田支所、平出博物館とガイダンス棟、塩尻総合文化センターの5カ所に整備した。今回の保育園の整備分も含め、令和4年度のデジタル田園都市国家構想推進交付金を活用し、事業費816万円をかけた。

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