ジェンダー平等啓発に力 松本市が来年4月にセンター開設

松本市は、男女共同参画拠点施設の女性センター・パレア松本(中央1)と、トライあい・松本(中央4)を統合し、性差にとらわれない「ジェンダー平等センター」(仮称)を来年4月に開設する方針を決めた。パレア松本があるMウイング3階に機能を集約し、就業や育児などに役立つ講座や、相談体制を充実させる。
ジェンダー平等センターでは、両施設で行っている講座やセミナーをリニューアルする。女性の起業や育休後の就業、男性の育休支援などジェンダー関連を中心に年間約90回の講座を計画し、Mウイング内で開催する。夫婦問題や地域での男尊女卑解消など、さまざまな相談に対応するワンストップ窓口も設置する。愛称の「パレア松本」は継続して使う。来年の市議会2月定例会に条例改正案を提出する。
トライあいは開館から51年が経過しているが、施設は解体せず、併設する第三地区公民館に移管する。手芸、料理など約80の利用登録団体の9割が同施設での活動継続を希望しており、来年度以降も貸し館利用を続ける。
高齢化に伴う利用者の減少や、市民ニーズの多様化に対応するため、パレア松本開館25年の節目を機に統合することを決めた。市人権共生課は「誰もが暮らしやすい社会にするため、幅広い世代がジェンダー平等を理解する必要がある。センターの認知度を高め、意識啓発に取り組んでいきたい」としている。