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救急車、迷ったら「#7119」 医療相談ダイヤル利用呼び掛け

119番通報を受け付ける松本広域消防局の職員

 家族の具合がおかしいけれど、救急車を呼ぶかどうか迷う―。 119番通報をしようか迷った時に医療相談ができるダイヤル「#7119」の運用が今月、県内でも始まった。おおむね15歳以上の人が病気やけがをした時の救急医療に関する相談を受け付け、看護師ら専門家の助言を受けることができる。119番通報の件数が年々増加する中、県や松本広域消防局などが利用を呼び掛けている。

 県外の自治体では東京都で平成19(2007)年に導入されたのを皮切りに、10月時点で18の都府県を含む全国の23地域で導入が進んでいる。県内でも救急車の出動件数が増えて、救急隊の負担となっていることなどから県が開設した。
 松本広域消防局によると、令和4(2022)年に寄せられた119番通報は約2万5000件と前年より約3000件も増え、過去最多となった。うち家族の体調がいつもと違うなどといった医療相談や、間違い電話などは約3200件にも達し、全体の約13%に及ぶ。新設された窓口はこうした電話の受け皿になることが期待される。
 同消防局通信指令課の佐藤俊生主任は「普段と明らかに様子が違う場合はためらわず119番通報を」とした上で「判断に迷い、誰かに背中を押してほしい時にぜひ#7119を利用して」と呼び掛けている。
 受付時間は平日の午後7時~翌午前8時と土日祝日の午前8時~翌午前8時で、県救急安心センターにつながる。英語などの外国語でも受け付ける。15歳未満の人は県小児救急電話相談「#8000」を利用する。