盲学校弁論大会で全国3位 松本盲学校の清水冴恭さんが快挙

県松本盲学校高等部普通科3年・清水冴恭さん(17)は、このほど秋田県で開かれた全国盲学校弁論大会で3位に入賞した。同校では22年ぶりとなる全国の舞台で快挙を遂げ、家族はもちろん全校の祝福を受けて喜びをかみしめている。
各地区から9人が出場し、清水さんは関東・甲信越地区代表として「おばあちゃんに感謝」のタイトルで臨んだ。会場の体育館が広く、荒天でひょうが屋根に打ち付ける悪条件となり、声のボリュームや通りやすい高めのトーンを意識。客席で家族が祖母の遺影とともに見守る中、「多くの人に思いを伝えたい」と準備してきた成果を披露した。
交流会で親しくなり、大会は出場者同士が尊敬し合う雰囲気で、互いの弁論に共感したり刺激を受けたりと収穫が多かったという。清水さんは、伝えることで理解が深まると実感した弁論大会の経験を生かし「障害者も健常者も平等に暮らせる社会のため、地域の人に視覚障害者のことを知ってもらえるよう行動していきたい」と話している。