政治・経済

地域の発展に民間活力 IT企業から派遣の入江さん山形村に着任

村に着任した入江さん(中央)。派遣元企業の木村社長(左)と本庄村長が協定を交わした

 民間企業のノウハウや経験を生かして地域活性化を進める人材「地域活性化起業人」が今月、山形村に着任した。国の制度を活用した取り組みだ。IT事業などを手掛ける「creativo(クリアティーボ)」(本社・千葉県勝浦市)から派遣された入江香代子さん(41)が、村内の生産者や飲食店、団体などと連携しながら村の魅力発信や課題の調査・分析、地場品の販売促進、観光振興などに携わっていく。

 13日に村役場で村とクリアティーボの調印式が行われ、本庄利昭村長と同社の木村守社長(59)が協定書を交わした。同社は、ITコンサルティングやウェブサイトの制作、イベント企画などを手掛け、飯田市、岐阜県白川村といった県内外の自治体へ地域活性化起業人を派遣している実績がある。
 木村社長は現在、飯田市で起業人を務め、南信州のブランディングや、リンゴの発泡果実酒・シードルのブランド化などに携わっている。生産者支援に力を入れてきたことから、農業が盛んな山形村との連携に着目したという。木村さんは「魅力や生産者の頑張りを発信し、体験やイベントなど村に注目してもらえる企画も定着させていきたい」と話す。
 入江さんは村の農産物のおいしさに感動したといい「さまざまな方とお会いして課題や思いを聞き、お役に立ちたい。村の知名度を上げていきたい」と抱負を話した。月の約半分は山形村で勤務し、派遣期間は最大3年間。本庄村長は「行政にはない視点で村を盛り上げてくれることを期待している」と話した。