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岡田の変則交差点 ミラー新設など改良実施 歩行者安全に

道幅を狭く見せて減速を促す路面標示が施された交差点。正面に、停止線からでも死角にいる歩行者が見えるよう大型のミラーも設置された

 松本市の岡田小学校の北側にある県道惣社岡田線の変則交差点の見通しが悪い問題で、県松本建設事務所がこのほど、障害物の死角にいる歩行者を視認できるカーブミラーなどを新たに設置した。地元の要望を受け、これまで優先だった北側の道にも一時停止の規制が施される予定で、事故防止の効果が期待される。

 市民タイムスが読者からの情報提供で同交差点の危険性を4月に報じたことがきっかけとなった。9月1日に地元町会と県警、松本警察署、県松本建設事務所、市、中川博司県議会議員、和久井悟市議会議員など関係者が、6月に続き2回目の検討会を開き対策を決めた。
 同交差点は西側に岡田神社の旧参道があり、西から進行すると大きな御神木や玉垣、植え込みで死角ができ、停止線の位置から歩行者が見えない。このため大半の車が停止線で止まらず、横断歩道を目視できる位置まではみ出して停止している。交差点は近くの小中学校の通学路で、低学年児童は死角に入って全く見えず、危険な状況になっている。
 検討会の結果を受けて、県松本建設事務所はドライバーが停止線からも死角にいる歩行者を確認できるよう、交差点の北東角に直径80センチの大型のミラーを設置した。ミラーは2枚で北側の道も見えるようにした。停止線の手前には道路幅が狭くなったように錯覚させて減速を促す路面標示も施した。
 松本署によると、この交差点で過去3年間に発生した交通事故は11件で、うち人身事故は2件となっている。大半が優先道路になっている北側から来た車によるもののため、地元町会が警察に要望書を提出し、北側の道も一時停止の交通規制を行うことにした。
 検討会では信号機設置の要望もあったが、容易に解決できない物理的な課題が多い。岡田東区町会の鳥羽孝和町会長は「とにかく子供の安全が最優先。できることから対策を講じたい」と話している。