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食品ロス削減「30・10運動」 本家の松本市が活動再開

食品ロス削減を呼び掛ける市役所の展示

 松本市は、新型コロナウイルス禍で出番が少なくなっていた食品ロス削減運動「30・10(さんまる・いちまる)運動」を本格的に再開する。国が定めた今月30日の「食品ロス削減の日」は市の運動にちなんでおり、「本家本元」として、全国の食品ロス削減をリードするつもりで心新たに取り組む。

 今月いっぱいは「食べきりキャンペーン」と称して、食料品店など県内186店への啓発ポスターの掲示、松本大学(松本市新村)の学園祭への出展とフードドライブなどに取り組む。市役所や駅などへの懸垂幕や横断幕の掲示もする。
 このうち「30・10キャラバン」と題した街頭啓発は初の取り組みで、13、20、27日の夕方から夜にかけて、松本駅前の飲食店街を市環境エネルギー部の職員が練り歩く。「乾杯後の30分間とお開き前の10分間は自分の席で料理を楽しむ」という運動の趣旨を、啓発グッズを配りながら呼び掛ける計画だ。
 市は平成23(2011)年から30・10運動に取り組む。29年には市内で第1回食品ロス削減全国大会を開き、10月30日を「食品ロス削減の日」とすることを提言。令和元年に食品ロス削減推進法が成立して正式に定められた。
 環境・地域エネルギー課の大野正幸さんは「発祥地として、いろいろな角度から30・10運動を盛り上げていきたい」と張り切っている。