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「モ~帰ろう」美ケ原高原で牛の下牧ピーク

トラックに乗せられ、広々とした高原を去る牛

 松本市郊外の美ケ原高原に広がる美ケ原牧場で、育成や繁殖のために放牧されていた牛を里へ下ろす下牧作業が本格化している。涼しい高原で夏をゆったりと過ごして成長した牛たちはトラックに乗せられ、下山している。

 3日は、南信酪農業協同組合(松本市鎌田2)の12頭を松本市新村や山形村など組合員の農家の元に下ろした。職員らが広い高原のあちこちで過ごす牛がつけたプレートを確認しながら該当の牛を集め、トラックに乗せていった。踏ん張って乗りたがらない牛もいたが、3人がかりで尻を押すなどして乗り込ませた。
 美ケ原牧場畜産農業協同組合によると、5月20日に放牧が始まり、325頭の乳牛や繁殖和牛が高原で夏を過ごした。猛暑でよく育った牧草を食べ、1頭の体重が70~80キロほど増えているという。
 南信酪農業協同組合指導事業部の齊藤克則次長(57)は「組合の約140頭もよく成長した。飼料高騰が続き、畜産・酪農家の厳しさは続いている」と話していた。