山響の主席トロンボーン奏者 梓川中の吹奏楽部指導

松本市出身の山形交響楽団首席トロンボーン奏者・太田涼平さん(35)が1日、梓川中学校で吹奏楽部員を指導した。同部は今月下旬の全日本吹奏楽コンクールへの出場を控えており、トロンボーンパートの5人が音色に磨きをかけた。
太田さんは鎌田中学校吹奏楽部出身で、同コンクールも経験している。当時指導を受けた妹尾圭子教諭(58)が梓川中吹奏楽部の顧問を務めている縁で5年前にも来校し、感染症禍はオンラインで指導するなど交流している。この日は基礎練習に続き、コンクールの課題曲と自由曲について技法や音色のつくり方を丁寧にアドバイスした。
パートリーダーの3年・藤松奏音さん(15)は「音が全然違った」と感激し、「課題曲の苦手部分を一から教えてもらって改善できた」と喜んでいた。
太田さんは中学校時代の経験がプロを志すきっかけの一つになったといい、故郷で音楽に打ち込む後輩たちの背中を押そうと忙しい中で訪れた。コンクールに向け「自分たちの音楽を楽しめば、結果がついてくるはず」とエールを送り、「どんな形でも、この先も音楽とつながってもらえれば」と願っていた。
太田さんは、12月に市音楽文化ホールで行われる楽団の公演にソリストとして出演する。