マツタケ2週遅れで松茸山荘に入荷 猛暑と少雨で不作か

松本市四賀地区の温泉宿泊施設・松茸山荘で、マツタケの入荷が始まった。今年はここまで、高温と少雨で山ではマツタケの発生がほとんどない状態だといい、入荷開始は例年より2週間ほど遅い。待ちに待った入荷だが、9月に入っても暑さが続いていることからしばらくは不作の状態が続きそうで、関係者が秋らしい冷え込みと降雨を期待している。
14日までに、松本地方の山で採れたマツタケ約600グラムが持ち込まれた。里山にはまだほとんどなく、標高1500メートル以上の高い場所でようやく見つかったものだ。土瓶蒸しやホイル焼きなどにして宿泊客に提供する。
松本周辺では例年、9月中旬から10月中旬に掛けてが発生のピークとなる。松茸山荘はこの時期に合わせて、マツタケをふんだんに使った料理を提供する特別プランを設定している。ただ、今年はまだ入荷量が少ないため、受け入れを制限せざるを得ない状態だ。
マツタケは、地温が19度くらいに下がり、適度な湿り気があると発生しやすくなるという。気象庁が14日に発表した関東甲信地方の向こう1カ月の天気予報は、前半の気温がかなり高くなる見込みとなっている。松茸山荘の常田兼弘社長は「少しずつだが朝夕の気温は下がってきた。早く秋が深まってほしいと、祈る気持ち」と話している。