松本市和田に新たな工業団地 令和9年度に分譲開始へ

松本市は14日、整備方針を掲げていた新たな工業団地について、和田の新松本工業団地の西に造成する方針を市議会経済文教委員協議会に示し、承認された。本年度に用地買収に着手する。令和8年度に造成工事、9年度に製造業者への分譲開始を目指す。
予定地は新松本工業団地と松本臨空工業団地に挟まれた農地約4・5ヘクタール。平成23(2011)年度に新松本工業団地が造成された際に整備が検討されたが、国営かんがい排水事業の受益地だったため対象から外れていた。国の事業完了から8年が経過して土地活用が可能となった。
市は昨年度、「工業ビジョン」の中間見直しをする際に市内の製造業者にアンケートを実施した。回答のあった130社のうち、5年以内に新たな事業用地を必要とする事業者は56%に上った。市商工課に新たな事業用地を求める問い合わせも多かった。
開発事業者を選定するプロポーザルは11月中に実施する。市商工課によると、多くの事業者が5000平方メートル未満の事業用地を希望しており、分譲は最大で6社ほどになる見込み。同課の丸山行康課長は「地元の合意を得た上で丁寧に事業を進めている。地権者とも丁寧に交渉していきたい」と話している。