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地域防災力向上へ塩尻市で総合防災訓練 大地震想定し手順や対応確認

防災訓練で段ボールベッドの組み立てに取り組む地域住民

 塩尻市と同市宗賀地区区長会は3日、宗賀小学校などで市民総合防災訓練を行った。松本市安曇から伊那市に至る境峠・神谷断層帯を震源とする最大震度6強の地震を市内で観測したと想定し、避難の手順や対応を確認した。大規模災害に備え地域の防災力向上に努めた。

 宗賀地区の住民は近隣で安否確認をした後、八つの区から約220人が宗賀小へ避難した。2班に分かれて避難所に必要な段ボールベッドの組み立てや災害用トイレの設置のほか、心肺停止状態の人に電気ショックを与えるAED(自動体外式除細動器)の使用訓練に臨んだ。AEDと併用する心臓マッサージについて松本広域消防局職員が「強く、速く、絶え間なく」と指導していた。
 今回初めて、市がドローンによる被害状況を確認し市役所の災害対策本部に被災地の映像を伝送する訓練も実施した。区長会長の武居智・洗馬区長(71)は「地区の避難所開設マニュアルを再確認し、情報共有して災害時に対応できるようにしたい」と話していた。
 市民総合防災訓練は毎年、全10地区を巡回する形で行われている。