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防災の日・関東大震災100年 塩尻市の塩尻東小で避難訓練

全校児童の前で模擬放水をする消防団員

 関東大震災から100年となる「防災の日」の1日、塩尻市の塩尻東小学校は校内で避難訓練を行った。犠牲者の9割が火災で亡くなった大震災の教訓から、避難訓練は地震の後、家庭科室から出火したと想定した。地元の市消防団塩尻分団が模擬放水もした。

 緊急地震速報が鳴ると、児童は机の下に潜り込んだ。その後、避難する際のポイント「押さない、走らない、しゃべらない、もどらない」を守りながら、速やかに校庭に避難した。市危機管理課消防係の清水崇史さん(35)は講評で「起きていることや発生場所によって、避難の仕方は変わってくる。しっかり考えて安全に避難できるようになりましょう」と呼び掛けた。
 模擬放水は校庭で行った。市消防団塩尻分団員がプールからホースを延ばし、的に向かって水を放った。
 6年生の杉本大雅君(11)は「放水を見るのは初めて。格好良い」と喜び、松本美友さん(11)は「100点満点の訓練ができた」と振り返った。塩尻分団第8部の部長・百瀬智仁さん(48)は「最近は自然災害も多い。子供たちが防災意識を高め、将来、地域を守る人材になってもらえれば」と期待していた。