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伝え合う楽しさ体感 手話交え障害の有無超え 信大付属松本中3年A組企画

全身で「OK」を表現するメンバーと参加者

 松本市桐1の信州大学付属松本中学校の3年A組(森康博教諭、39人)が18日、同校で「"きこえる人"と"きこえない人"がつながる社会へ」をテーマにしたイベント「3Aフェス」を開いた。手話エンターテインメント発信団「OiOi」を大阪から招き、訪れた約70人とともに、障害の有無を超えた伝える気持ちの大切さを学んだ。

 メンバーのうち、聴覚障害がある2人を含めた3人が登壇し、手話を用いた身ぶり手ぶりのパフォーマンスをした。メンバーは一口に聴覚障害といっても聞こえ方は人それぞれであり、大切なのは伝えようとする気持ちであると訴えた。参加者もメンバーと一緒に「楽しい」「大丈夫」といった手話を示し、互いに伝え合う楽しさを味わっていた。
 2年次にOiOiの講話を聴いたことをきっかけに「手話グループ」が発足し、総合学習の時間で障害の有無を超えたコミュニケーションについて学びを深めてきた。イベントはより多くの人にパフォーマンスを体験してもらおうと生徒たちが企画した。
 OiOiの岡﨑伸彦代表理事(41)は「生徒を介してより多くの人に手話を通じたコミュニケーションが広まっている。社会が変わっていっているように感じた」と取り組みをたたえた。
 手話グループの上條千穂さん(15)は「こんなに人が集まると思わなかった。皆さんに楽しんでもらえたと思う」と話していた。

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