村に子供用防火服を寄贈 山形の森井自動車「消防団はヒーロー」

自動車販売・整備業を営む山形村下大池の森井自動車が30日、子供用の防火服とヘルメット計12セットを村に寄贈した。村や保育園、小中学校での防災訓練、地域のイベントなどで子供たちに着用してもらい、幼い頃から消防団の活動に親しんでもらう狙いだ。
村消防団の活動に約20年間携わる森井光博社長(52)は、全国的な課題となっている消防団員不足を踏まえ「消防団は地域を守る1番身近なヒーロー。興味を持ち、将来団員になってくれたらうれしい」と願う。
森井社長が村役場を訪ね本庄利昭村長に手渡した。団で使う防火服と同じ素材で、120センチと140センチの2サイズをそろえた(12セットで約50万円相当)。ヘルメットには「山形村消防団Kids」とある。本庄村長は「大人になったら消防団にという気持ちになってくれれば村としてもうれしい。幅広く活用したい」と感謝した。9月3日の村総合防災訓練で子供たちが着用し、放水体験や記念撮影を楽しんでもらう計画だ。
村出身の森井社長は、父親が団員だった縁もあり自然と団に加入。現在は下大池分団長を務める。幼少期に団の活動を見て「かっこいい」と感じたことが携わるきっかけという。
過去10年の村消防団の団員数は、定数183人を満たした令和3年度をのぞき、定数を下回っている。7月末時点で171人が所属する。本庄富雄団長(59)は「団でも積極的に活用し、地域を守るために大切な団の活動を広めていきたい」と話している。