地域の話題

若者も読む公民館報に 大学生3人が編集委員 松本

大学生を交えた編集会議。次号に向け、活発に意見交換が行われた

 松本市内35地区の代表者がつくる「公民館報・まつもと」の編集委員会は、若い世代の読者を獲得するための紙面作りに力を入れている。編集委員に市内の大学生3人が加わり、大学での活動を紹介する企画記事を連載するといった紙面改革に着手した。読者層が高齢者で固定化されているとの懸念がある中、若い人の視点を取り入れて紙面のリニューアルを図る。

 各地区から選ばれた編集委員35人のほか、信州大学生2人と松本大学生1人が編集委員として参加する。信大人文学部4年生の杉江夏実さん(21)は委員になって3年目。大学ゼミの活動を紹介する企画記事「視点」の編集に関わる。「同じ世代の若い人にも地域に興味を持ってもらえる契機になればうれしい」と話す。
 公民館報は年6回、奇数月に発行し、事務局は市生涯学習課が担う。A4判6ページで、1回当たり約8万9000部を印刷する。公民館など公共施設で無料配布しているが、地域社会で進む高齢化を受けて読者層の固定化が課題だ。編集委員長の山口茂さん(70)=新村=は「若い読者を獲得しないことには、いずれ誰にも読んでもらえなくなる。若い人のアイデアを積極的に生かしたい」と話す。
 定期的に開催する編集会議には大学生も参加し、意見を述べる。Mウイング(中央1)でこのほど開かれた会議では、6年間続いた人気企画「歴史探訪・探ろう松本」の後継企画について話し合い、さまざまな案が検討された。今年から編集委員に加わった東部地区の降旗賢一さん(64)=大手4=は「みんなが熱心に意見を言うので驚いた。若い人が編集委員にいるのが刺激になっていると思う」と話していた。