地域の話題

朴葉の切り絵で詐欺対策 木曽署の川久保さん制作 AI活用のサービス周知

特殊詐欺防止対策を促す朴葉の切り絵と手掛けた川久保警部補

 人工知能(AI)を活用した電話でお金詐欺(特殊詐欺)対策を周知しようと、木曽警察署の地域・交通課地域担当課長代理の川久保富弘警部補(43)が、朴葉を使った切り絵を作った。地域になじみ深い朴葉で、身近な感覚で関心を寄せてもらいたい思いをこめた。

 朴葉で関心を促すのは、AIが通話の内容を解析し、特殊詐欺が疑われる場合に自動で通知するサービスだ。導入に補助金を出すなど県警が普及を進める。長さ約30㌢の葉に「AIあいてじゃだませないよ」の文言や御嶽山の形を刻んだ。頭に葉をのせて人を化かす説話にちなみ、印刷したタヌキのイラストの紙も添える。
 木曽の郷土菓子・朴葉巻きで餅を包む朴葉を見て「立派な大きさを何かに生かせないか」と考えたのがきっかけという。川久保警部補は「『AI』という言葉で難しく考えて遠ざけず、対策の一つとして知ってもらうきっかけになれば」と願う。朴葉は今後、木曽町新開の同署ロビーに掲げる予定だ。

連載・特集

もっと見る