政治・経済

朝日村産カラマツをスピーカーに ふるさと納税の返礼品に活用

村産カラマツ製のスピーカーを手に、PRする菅野さん(中央)。クラフト体験館友の会の会員も手作り品を愛用している

 朝日村を代表する樹木のカラマツでできたスピーカーが、新たに誕生した。西洗馬に昨年、スピーカーの製造工場を構えたフィディリティムサウンド(本社・千葉県八千代市)が製造を手掛け、村のふるさと納税の返礼品として活用されている。コンパクトなサイズ感と豊かな響きが特徴だ。関係者は村の新たなPRにつながり、スピーカーに親しむ輪が広がることを願っている。

 縦20センチ、横10センチ、幅12センチの大きさで、カラマツの木目を生かしたデザイン。升などに使われる伝統的な接合法「あられ組み」を採用している。同社の村内工場で、手作業で組み立てている。
 初めてスピーカーを手にする人から、オーディオに精通した人まで幅広い人が使いやすい製品に仕上げてある。左右一組で寄付額は13万5000円。
 村に工場を構えたことをきっかけに、古見にある村クラフト体験館でものづくりを楽しむ地域住民や、村職員と交流が生まれ、村産材を使った商品開発が動き出した。特に、体験館友の会の会員たちとは活発に交流。会員らは好みの木材で手作りしたスピーカーを愛用し、その響きに太鼓判を押す。
 商品開発を担当する同社の菅野純さんは「カラマツ材はこれまで自社で扱うことが少なかったが、とても響きがよい。これを機に、カラマツを使った製品づくりも拡大していけたら」と話す。
 中島紀夫代表は「豊富な木材があり、ものづくりの文化が息づいている村。地域と連携した企画も展開できたら」と期待を寄せている。