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世界遺産目指して天守の床磨き 松本城・犬山城・松江城が合同で

松本城の世界遺産登録を願い、床磨きに汗を流す参加者

 松本市の国宝松本城天守で20日、犬山城(愛知県犬山市)、松江城(松江市)との合同企画「国宝天守合同床磨き」が行われた。国宝天守を擁する3城が、共に目指す世界遺産登録への機運を盛り上げようと、初めて同じ日に取り組んだ。松本城では関係者や市民有志など約100人が早朝に集まり、丁寧に床を磨いた。

 オニグルミの実と、こぬかを布に包んだ専用の道具「たんぽ」で床板をこすった。開智小学校3年生の山口新菜さん(8)は「床がぴかぴかになったらうれしい」と一生懸命に手を動かしていた。松商学園高校3年生の越場友南さん(18)は「松本城の世界遺産登録を応援している。松本城を守る取り組みに参加できてうれしい」と笑顔を見せていた。
 合同床磨きを主催した官民連携組織「国宝松本城を世界遺産に」推進実行委員会によると、犬山城では約60人、松江城では約70人が取り組んだ。実行委員会会長の臥雲義尚松本市長は、3城が世界遺産の国内候補に追加されるかは「ここ1、2年が最後のチャンス」と語り「(3城で)しっかりスクラムを組み、世界遺産につなげていきたい」と話していた。

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