地域の話題

終戦記念日 松本で平和祈念式典

平和への思いを発表する中学生

 78回目の終戦の日を迎えた15日、第28回松本市平和祈念式典(市、市教育委員会主催、市平和祈念式典実行委員会主管)が、あがたの森公園で開かれた。世界の恒久平和と核兵器廃絶を願う市平和都市宣言の理念に沿って、参加者は先の大戦での過ちを振り返って平和を育み、後世に伝えることを誓った。

 公園内の平和祈念碑前に約200人が参列した。臥雲義尚市長は「日本は過去の一時期、国策を誤り植民地支配と侵略によって大勢に多大な苦痛を与えた」とし、「平和で豊かな社会をつくることは現代に生きる私たちの責務」と述べた。
 中学生の代表による「平和への思い」の発表があった。丸ノ内中学校2年生・村松陽佳さんは広島市を訪れ被爆や広島の被害について学んだ。ウクライナやロシアなどで戦禍が繰り返されている事態にも触れ、「一番の幸せは日々の生活を当たり前に過ごすこと。そこに気付けば戦争も紛争もなくなるはず」と訴えた。
 児童代表による平和都市宣言の朗読もあった。式典に続いて市平和の集いが、あがたの森文化会館講堂で開かれ、長崎市の朗読ボランティアによる被爆体験記朗読会が行われた。