地域の話題

サル「追い払い隊」63人任命 安曇野市 隊員を随時募集

太田市長(右)から任命書を受け取る太田さん

 安曇野市は8日、西山山麓で人里を荒らすニホンザルを山へ追い返す「ニホンザル追い払い隊」の任命式を市役所で行った。一般募集で集まった63人が任命を受け、ニホンザルによる農業被害や人的被害の防止に向けて士気を高めた。任期は来年3月31日まで。

 任命式には隊員38人が出席した。太田寛市長はあいさつで「追い払いに特化したこれほど大規模な活動は全国的にも類を見ない。活動する中で提案があれば、遠慮なく伝えてほしい」と呼び掛けた。
 隊員を代表して太田市長から任命書を受け取った太田泰史さん(69)=穂高有明=は「自宅で作ったトマトを荒らされ、近所では一人暮らしの高齢者宅に侵入したという話も聞いたが、殺処分している状況にはショックを受けた。サルがもともとすんでいた場所に戻して、人と共存できるようにしたい」と力を込めていた。
 式後は穂高有明で初めての追い払い活動を行い、隊員9人が参加した。今後は9月ころまでを試用期間として穂高牧・有明地域で活動を行い、以降は堀金や三郷地域にも範囲を広げる。隊員は随時募集していく。