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科学の楽しさ子供たちに 信大フェスタ 教員や学生が体験ブース用意

大きなシャボン玉を追いかける子供

 松本市旭3の信州大学理学部は5日、子供に科学の楽しさを伝える催し「信州サイエンスフェスタ」を学部棟で開いた。教員と学生が工夫を凝らして23の体験ブースを用意し、子供たちは科学の不思議と面白さを五感で味わっていた。

 物理化学研究室の院生らが配合を考えたシャボン玉液は、割れにくい。自分が入れるくらい大きく膨らむと、子供は目を輝かせて追いかけていた。片栗粉と水で作った「ダイラタンシー流体」は握ると固まり、力を抜くと液体のように流れ出す。付き添いの大人も夢中になり、何度も手のひらを開いたり閉じたりしていた。
 理学部助教でフェスタ実行委員長の森宏さん(39)は「最近は、実物を見て自分の頭で考える機会が減っている。知的好奇心をくすぐるたくさんの感動を提供したい」と催しの狙いを説明した。「子供たちが楽しい、面白い、なぜだろうと思ってくれたら。それが科学への興味の入り口になれば」と願っていた。