木版画作家の小平彩見さんが松本で個展 市民タイムス連載の作品も

安曇野市堀金烏川の木版画作家で、市民タイムス土曜アート面に今年3月まで「版画日和」を連載した小平彩見さん(50)の個展「猫と窓と鳥と」が4日、松本市中央3の手仕事商會すぐりで始まった。「版画日和」に掲載した作品や児童書用の挿絵の原画を並べたほか、会場の壁、階段、小窓前などに細工を施し、空間全体を楽しめるインスタレーションとして企画した。
瑠璃色の紙でできた鳥や猫の切り絵が会場にちりばめられ、全体の基調となっている。空間を舞ったり駆けたりしながら来場者を誘っているようだ。版画は16点を展示した。連載で紹介した「灯の家」や「白い鳥」、児童書『ごきげんな裏階段』の挿絵など温かみあふれる作品を並べた。
土曜アートを半年間担当し、版画やコラム、愛猫の日常を描く「日々是好日」を連載した。「自分の根幹を見つめ直す時間だった」と振り返る。今春からは松商学園高校の美術科非常勤講師として高校生と過ごす毎日で「若者たちから受け取るエネルギーが展示にも生きている」と話している。
22日まで。午前11時~午後5時で9日は休み。「版画日和」に掲載した全作品の記録集も制作し、会場で販売している。問い合わせはすぐり(電話0263・33・7736)へ。