数十年に一度 吉祥天が開花 松本・野溝東の村田さん宅

松本市野溝東1の村田正幸さん(74)宅で、高さ3メートルに成長した多肉植物「吉祥天」が開花した。株分けしながら60年近く吉祥天を育てている村田さんが開花に立ち会うのは、平成8(1996)年、23年に続いて3度目。今回は20年余り育てた株が花を開いた。
株中央から空に向かって伸びた茎の先に黄色い花が無数に咲き、周囲に虫が飛び交っている。7月半ばに咲き始めた。先端には薄紅色のつぼみもあり、開花を順番待ちしている。
村田さんが吉祥天を育て始めたのは半世紀以上前、まだ多肉植物が珍しい時代だったという。開花は数十年に1度とされ、時期が近づくと1年程前から突然茎が伸び始める。一方、花が散ると枯れてしまうため株分けしながらつないできた。
自宅には4代目の鉢があり「人生でもう一度、開花が見れるかどうか」と3代目を見上げていた。