政治・経済

山形の真野さん コーヒーの急冷装置を手作り

淹れたてコーヒーを急冷する独自の装置と手作りした真野さん

 山形村下竹田でカフェ&バー「MiskaNoma(ミスカノーマ)」を営む真野徹さん(53)が、淹れたてのコーヒーの風味や香りを落とさずに急冷する装置を手作りした。「アイスコーヒーをおいしく飲みたい」との思いから約1年間、構想を膨らませてきた。銅管を通して冷やす仕組みで、7月に完成。装置で冷やしたアイスコーヒーの味は、客に好評だ。コーヒー好きの自身も納得の味という。

 高さ45センチ、直径15センチの円柱ガラス瓶の中に、エアコン用の銅管(約10メートル)をらせん状に設置し、上下に配管を付けた。瓶の中を氷水で冷やし、淹れたてのコーヒーを銅管に注ぐと、管を通る間に急冷される仕組み。アイスコーヒーは夏に人気が高まるものの、氷を入れて冷やす一般的な方法だと、コーヒーが薄まり風味も残しにくい。銅管入りの装置だとコーヒーを薄めることなく冷やせ、ホットと同様に酸味や甘みを楽しめるという。
 自宅隣の物置を改装した店舗の内装を手掛けるなど、得意なDIY(日曜大工)の腕を生かした。材料はホームセンターで見つけたガラス花瓶などを活用。銅の熱伝導率のよさにも注目した。
 試作段階で何度も失敗。装置から水があふれないように排水管を増設したり、設置場所のカウンターに水が漏れないよう専用の木の台を作ったりして改良した。真野さんは「理想的な形にたどり着いた。ぜひおいしいアイスコーヒーを飲みに来て」と話している。
 営業は平日が午前11時半~3時半、午後6時半~11時(ラストオーダー、入店は9時まで)。土日曜日と祝日は要予約。問い合わせはミスカノーマ(電話0263・88・7672)へ。